増税に踊らされるひとはギャンブルで破滅する【消費者心理学】
世間よ!
増税に踊らされすぎではないか!
by.増税前にバッグと時計と服を爆買いした女
(さらに明日化粧品も買おうとしている…)
増税前で踊り狂うのもまた一興。
私はそのタイプだけれども
踊り狂いたくないひとは覚えておくと役に立つ!
増税に踊らされる心理について
語っていこうと思います!
こんな方にオススメ ↓
- お金を無駄遣いしたくないひと
- セールという言葉に弱いひと
- ギャンブルで負けてばかりのひと
心理学に少し興味がある方だと
「ヒトはネガティブなものに敏感」
これは知っているかもしれない。
「人生豊かになるよ」じゃなく
「人生損するよ」がよく言われるのも
このせいかもしれない。
今回はそれよりももっと掘り下げて
増税に踊らされる心理を見ていこうと思う。
Q. そもそも…人間って合理的なの?
A. 残念ながら合理的ではない
例えば
このような状況ならあなたはどうするだろう。
あなたは宝くじで1000万円当てた。
その直後
次のようなキャンペーンが実施された。
「1000万円分宝くじを買うと
50%の確率で2000万円が当たる!
しかし残り50%は0円!」
宝くじを買うだろうか?
多くのひとは買わないはずだ。
「そもそも普通のひとは買わない」
そうお思いの方もいるかもしれない。
では、次のような状況ではどうか。
あなたは1000万円の借金を抱えている。
そこへ借金取りが来て
「コインの表か裏、どちらが出るか当てられたら
借金は帳消しで1000万円上乗せしてくれてやる。
当てられなかったら借金は総額2000万円になる。
このゲームをやるかはお前が決めろ」
確率や金額は先程と変わっていない。
それでも
先程の「宝くじで100万円当たった」ときには
「宝くじを買わない」と答えたひとの中にも
「ゲームをやる」と答えるひとはいるはずだ。
このように
人間の意思決定は
必ずしも合理的ではないのだ。
Q. なんで合理的でないの?
A. プロスペクト理論で説明できる
プロスペクト理論とは
心理学と経済学の合作ともいえる理論。
1979年に2名の心理学者により発表された。
そのうちの1名は
2002年にこの理論の功績で
ノーベル経済学賞も受賞している。
この理論で大事な点は2つ。
- 利得か損失かで価値が変わる
- 確率の値によって確率の重みが変わる
増税に躍らされる心理学に特に関わるのは
上の「 1. 利得か損失かで価値が変わる」。
これについて簡単に言うと
- 利得時:リスク回避
- 損失時:リスク選好
簡単に言い過ぎたので
しっかり説明します。
(ざっくりの把握で大丈夫な方はスルーして大丈夫です)
下の図はプロスペクト理論を表したもの。
- 縦軸は「価値」
- 横軸は「成果」(ー側は損失時、+側は利得時)
まずは利得時(Gains)について考えていこう。
利得時には
原点からすぐの領域では急な曲線がみられる。
これは
「0→少量の利得」の価値は
高くなりやすいことを意味する。
急な曲線の後はなだらかな線が続く。
これは
「ある程度の利得→大量の利得」の価値は
高くなりづらいことを意味する。
つまり
「0→1000万円」は価値がすごくある。
しかし
「1000万円→2000万円」だと
増える金額は変わらないのに
価値は「0→1000万円」のときほどではない。
次に損失時(Losses)について考える。
損失時には
原点からすぐの領域では急な曲線がみられる。
これは
「0→少量の損失」のマイナスの価値は
高くなりやすいことを意味する。
急な曲線の後はなだらかな線が続く。
これは
「ある程度の損失→大量の損失」の
マイナスの価値は
高くなりづらいことを意味する。
つまり
「0→ー1000万円」では
マイナスの価値がすごくある。
しかし
「ー1000万円→ー2000万円」だと
増えるマイナスの金額は変わらないのに
マイナスの価値は
「0→ー1000万円」のときほどではない。
こういうことだ。
Q. なんで増税に踊らされるの?
A. 既に損失を抱えている感覚を持っているから。
つまり
「0→1000万円」でなく
「1000万円→2000万円」の状態になっているということ。
ちなみに
この感覚を持っているひとがギャンブルをやると
…破滅します。
(セールで無駄遣いとかもしがちになります)
Q. 増税に躍らされたくない!ギャンブルで破滅したくない!どうしたらいい!?
A. 状況把握と知識習得
本当に損失を抱えているか
お財布、通帳をチェック!
家計簿などをつけて
月ごとの比較ができるとなお良い!
損失が本当にあるとき
(月の予算オーバー、借金がある…など)
そんなときには
損失がある状況下では
リスクを取りやすい
これを思い出せるようにしておこう。
(はてブでもブックマークでも…!笑)
リスクを取るか悩んだときには
一度冷静になってこれ!
損失がある状況下では
リスクを取りやすい